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未来の金融をデザインする

主に経済や金融に関する記事や開催した読書会や勉強会の報告を書いております。

【開催報告:2016年2月28日(日)第2回法と経済学勉強会】

2月28日(日)に第2回法と経済学勉強会を開催しました。

今回は、第5章「財産の利用における対立と協調:外部性の問題」、第6章「公共の財産」、そして第7章「知的財産」を扱いました。

法と経済学

法と経済学

第5章では、経済学でいうところの外部性の話をベースに、コースの定理、矯正税(ピグー税)、情報の非対称性、排出権取引資産効果といった経済学でおなじみのテーマを扱いながら、法制度やルールをどうやってデザインをしていくかと学びました。外部性の例としてあげられた一つが「会社における遅刻」です。
例えば9時が会社や工場の始業時間とする場合、9時から準備をして9時半の開店にそなえる場合や、工場を稼働させるために準備をすると行った場合、ある人の遅刻は他の人の仕事の生産性に影響を与えるため、負の外部性が存在しているといえます。他方、ホワイトワーカーの場合、正直なところ、9時が始業時間として、9時5分に出社したとしても、9時から会議やミーティングがない限り、他の人に仕事上影響をあたえる(外部性が発生する)ことは限定的かと思います。こういった場合でも本当に9時に出社すべき合理性はあるのかや、どういったルール作りが望ましいのか等を議論しました。
6章では、経済学で言うところの公共財について学びました。企業の会計監査を行う監査法人を公共サービスとして捉えた方がよいのではないかという提案に対しては、プリンシパルエージェンシー問題の点から、監査法人の選定については、2重のエージェンシー問題、すなわち、株主⇒経営者⇒監査法人が存在するのがイシューであって、株主の利益(公共の利益)を沿うように監査法人を選定できれば、必ずしも監査を公共サービスにしなくてもよいのではといった議論がなされました。
最後の7章では知的財産について経済学的な視点から議論を行いました。具体的には著作権や特許についてビジネス上、どう扱うか等活発な議論がなされました。
これまで「法と経済学」の本を用いて2回勉強会を開催して来ましたが、個人的には正直なところやや消化不足なところがあります。今のところ1回で100ページ程扱っていますが、もう少し扱うページを減らしてでも一つのトピックを深掘りした方が、理解が深まるのではないかと考えております。この辺りは進めながら参加者の皆様の意見を踏まえて、どうするかを決めていきたいと思います。