FEDで振り返る2018年
2018年も残るところわずかとなりました。今年も多くの方にFEDにご参加いただきました。ありがとうございます。2018年は合計26回の勉強会/読書会を開催し、過去3年の中では最も多く開催しました。その理由の一つとしては、FED事務局長が長年勤めた銀行を退職し、スタートアップ企業のCFOをしながらフリーランスで働き始めたことで、時間の融通をしやすくなったことがあげられます。
①労働市場に関する勉強会
2018年の第1回目の勉強会は、慶應義塾大学の山本勲教授をお招きし、特別勉強会「働き方改革:日本人の働き方と労働時間」を開催しました。また、2月からは労働経済学者のラジアーが書いた「人事と組織の経済学」の輪読も開始しました。加えて、フリーランスの関連の読書会も2回開催しました。このように、2018年は世の中の働き方改革の流れもあってか労働市場に関する勉強会/読書会を多数開催した年となっています。実際、事務局長の村上も人生で初めての転職を行い、働き方が大きく変わった年ともなり、労働市場についても一層関心を持つことになりました。
- 作者: エドワード・P・ラジアー,マイケル・ギブス,樋口美雄,成松恭多,杉本卓哉,藤波由剛
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②多くの研究者や著者をお招きした
2018年は、アカデミックの研究者から実務者の方まで多くの著者の方々をお招きし、FEDにてプレゼンをしていただきました。アカデミック関連では、3月に法政大学の永山先生(HBR読書会との共催)、4月に慶応義塾大学の琴坂先生(1回目。情報経済の鉄則)、9月にイェール大学の伊神先生(イノベーターのジレンマの経済学的解明)と琴坂先生(2回目、経営戦略原論)、10月には慶應義塾大学の渡部和孝先生(特別勉強会「スルガ銀行株式会社 第三者委員会調査報告書」)、そして12月には名古屋市立大学の横山先生(日本史で学ぶ経済学)がいらっしゃってくださいました。
情報経済の鉄則 ネットワーク型経済を生き抜くための戦略ガイド (日経BPクラシックス)
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リサーチ関連では、3月に経産省の宇野さん(不安な個人、立ちすくむ国家)、5月(日中貿易摩擦)と12月(オリンピック後の日本経済)にCEOの方々、8月に「実践 金融データサイエンス」の著者のMTECの方々、10月にはチャイナイノベーションの著者、そして11月には三菱UFJリーサーチ&コンサルティングの小林さん(財政破綻後)に来ていただきました。
実践 金融データサイエンス 隠れた構造をあぶり出す6つのアプローチ
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そして、実務関連では、2月に朝日新聞の鯨岡さん(日銀と政治)、5月に翻訳家の村井さん(プラットフォームの経済学)、「フリーランスがずっと安定して稼ぎ続ける47の方法」の著者である山田さんにお越しいただきました。
プラットフォームの経済学 機械は人と企業の未来をどう変える?
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加えて、上述の方々以外にも、多くの方に読書会でのプレゼンをご担当していただきました。
理論と実務の架け橋のような勉強会/読書会を目指しているFEDとしては、2018年のように多くの研究者や実務家の方にご参加いただき、とても感謝しております。この場を借りて御礼申し上げます。
③新たな勉強会/読書会のスタイル
2018年は課題図書を決めて、参加者でディスカッションをすることに加えて、新たな取り組みもいくつか実施しました。以下では新しいスタイルをいくつかご紹介します。
・MBAスタイル
2018年は新たな勉強会/読書会のスタイルにも挑戦しました。琴坂先生にご参加いただいた「情報経済の鉄則」の読書会では、MBAの授業さながらに、参加者30人以上を巻き込みながら、琴坂先生が議論を促してくださいました。
・同じ本を取り上げる
通常、FEDでは同じ本を2回取り上げることはあまりないのですが、イノベーターのジレンマの経済学的解明については、伊神先生をお招きした読書会に加え、参加者だけでの読書会も開催し、結果2回開催することになりました。
・調査レポートの読書会
今年は、本だけではなく、スルガ銀行株式会社の第三者委員会調査報告書を題材にした読書会も実施しました。当日は金融機関出身者だけでなく、コーポレートガバナンスに携わっている方やコンサルの方等、多くの実務家がご参加してくださり、非常に議論が盛り上がりました。
・フリーランス関連読書会
FED事務局長が銀行を退職し、スタートアップでCFOをしながらフリーランスで働くというスタイルになったことから、フリーランスに関する読書会を2回実施しました。多くの方がフリーランスという働き方に関心を持っていることを知れたのは大きな発見でした。
・平日での丸善池袋での読書会
FEDでは、土曜日か日曜日に文京シビックセンターを借りて読書会を実施することが多いのですが、11月(the four GAFA読書会)と12月(いま君に伝えたいお金の話読書会)では、平日の夜に丸善池袋店の場所をお借りして読書会を開催しました。
以上となります。
このように、2018年では、これまで以上に新たなチャレンジを多くした年となりました。2019年は、2018年で挑戦したことをベースとして、原点回帰ということで、FEDらしい骨太で一人ではなかなか読むことが出来ないようなしっかりとした本を読みような会を多く開催したいと考えております。
2019年は1回目に1月16日に丸善池袋で、「2018年オススメの一冊 & 2019年決意表明!」を1月18日にいま注目されているMaasに関する本である「MaaS モビリティ革命の先にある全産業のゲームチェンジ」の読書会を著者の一人である井上さんをお招きして、実施いたします。
2018年11月には、FEDの前身となるマンキュー経済学読書会を開始して、10年目とあり、前後して皆様に支えられたおかげで、FEDのFaceBookでも「いいね!」が2,000を超えました。多くのご支援を頂戴し、ありがとうございました。
2019年もどうぞよろしくお願い致します。